COLUMN

2026.07.28最終更新 2026.10.12

#ウォーターサーバー#オフィス#法人#福利厚生#中小企業

オフィスのウォーターサーバーは何人から何台?従業員規模別コスト試算と失敗しない選び方【2026年版】

執筆 on the edge 編集部

オフィスのウォーターサーバーは何人から何台?従業員規模別コスト試算と失敗しない選び方【2026年版】

オフィスのウォーターサーバーは、従業員20人未満なら宅配水型1台、20〜50人なら浄水型(水道直結)1台が目安です。ただし台数より先に決めることがあります。タイプの選択とコスト設計を先に固めないと、夏季に月額が試算の2倍になる・担当者不在で衛生管理が崩れる・移転時に予想外の費用が重なるという3つの後悔につながります。

検索上位のアフィリエイト記事が「月額料金ランキング」で終わっている一方、導入後に起きやすい問題は別のところにあります。本記事では「後悔しない選び方」の実践的な比較軸を整理します。

※ 料金・プランは各社の改定により変動します。本記事は2026年7月時点の情報をもとにしています。


この記事でわかること

問いキーポイント
何人から何台が目安か〜20人:1台 / 20〜50人:1〜2台 / 50人〜:フロア別複数台
タイプはどう選ぶか人数×用途×設置条件の3軸で決まる
月にいくらかかるか規模別シミュレーション表で確認(タイプ別比較)
後悔しないために確認することコスト・運用・移転の3つの落とし穴

ウォーターサーバーの主な3タイプ

選び方を考える前に、タイプの違いを整理しておく必要があります。

① 宅配水型(天然水・RO水ボトル)

天然水またはRO(逆浸透膜)精製水のボトル(12L・18L)を定期配送するタイプです。水の味と品質にこだわりたい場合、来客対応に使いたい場合に向いています。ボトル保管スペースが必要で、スタッフによる定期的な交換作業が発生します。コストは使用量に比例して変動するため、大人数になるほど割高になります。

② 浄水型(水道直結)

水道管に直接接続し、フィルターで浄水するタイプです。月額定額のため人数が多いほどコスト優位になります。設置時に水道工事が必要で、賃貸オフィスでは原状回復の確認が必須です。設置工事費(2〜5万円程度)が別途発生する場合があります。

③ ボトル式浄水型

水道への配管接続不要で、内蔵フィルターを定期交換するタイプです。宅配型よりランニングコストを抑えられ、浄水型のように工事も不要という中間的な選択肢です。水量に上限があるため、大人数のオフィスには不向きです。


従業員数別コスト試算

ここが現状の比較記事に最も欠けている視点です。「月額〇〇円〜」という単体価格ではなく、従業員規模別の月次総コスト(水代+レンタル料)を試算します。

前提条件

  • 1人あたり消費量:約6L/月(1日200ml×30日)
  • 宅配水型:天然水ボトル12L あたり約1,350円+サーバーレンタル月額1,500〜3,000円
  • 浄水型:機種により月額2,000〜5,000円(定額)
  • 電気代(冷温水両用機):月700〜1,500円(別途)
従業員数宅配水型(月額概算)浄水型(月額定額)判断ポイント
5〜10人3,000〜6,000円2,000〜3,500円少人数なら差は小さい
20人8,000〜14,000円3,000〜5,000円浄水型の優位が明確になる
30〜50人18,000〜30,000円5,000〜10,000円浄水型がコスト面で有利
100人45,000〜70,000円10,000〜20,000円(複数台)浄水型が実質一択

重要な注意点: 宅配型は夏季に消費量が1.3〜1.5倍に増えます。「月1万円の試算だったのに夏に2万円近くになった」というのは、よくある後悔のひとつです。通年の平均コストではなく、夏季の上振れシナリオを含めて比較することを推奨します。


後悔しない5つの比較軸

比較軸① コスト:単価より「総コスト×使用シナリオ」で比較する

月額料金表だけで比較するのは危険です。確認すべき項目は4つあります。

  1. 使用シナリオを先に固める:従業員専用か、来客対応も含めるか。来客用なら天然水(味・見た目)を重視するか、コスト重視でRO水か。
  2. 季節変動を見込む:宅配型は夏に消費量が増加します。浄水型は定額のため年間の予算管理が容易です。
  3. 電気代を含める:冷温水両用機は月700〜1,500円の電気代が加わります。
  4. 導入コストを月割りで計算する:設置工事費・ボトル保管ラックなどの初期費用を契約期間で割って比較します。

比較軸② 管理:担当者とルールを導入前に決める

導入後に最もよく起きる問題は「誰が管理するか決まっていない」ことです。ボトル交換のタイミングで業務が止まる、衛生清掃が不定期になる、補充在庫が切れる——これらの多くは担当者とルールの不在から生じます。

導入前に決めておくべきこと:

  • ボトル交換・補充の担当者(バックアップ担当も)
  • 定期清掃の頻度(注ぎ口・受け皿は週1回程度の拭き掃除が推奨)
  • 宅配型の場合の発注タイミングと在庫管理ルール

法人プランにはメーカーによる定期メンテナンスが含まれるオプションがある場合、社内工数を削減できます。特に管理担当を固定しにくい職場環境では積極的に検討する価値があります。

比較軸③ 契約条件:解約リスクと請求書払いを確認する

法人契約で特に確認すべき3項目:

  1. 最低契約期間と解約違約金:2〜5年の縛りが一般的です。解約時の違約金は数万円規模になるケースがあります。
  2. 請求書払いの可否:法人契約では請求書払い(月締め・翌月払い等)に対応できる事業者が多いですが、個別に確認が必要です。担当者の立て替えが不要になり、社内承認フローにも組み込みやすくなります。
  3. 複数台割引の交渉余地:複数フロアへの設置を検討する場合、台数を条件に割引交渉ができる場合があります。相見積もりを取ってから交渉するのが原則です。

比較軸④ 用途:「誰が飲むか」でタイプが変わる

用途推奨タイプ理由
従業員専用(コスト優先)浄水型(水道直結)大人数ほどコスト優位。定額で予算管理が容易
来客・応接対応天然水宅配型水の味と「見せ方」でブランド印象を補強できる
両方(従業員用+来客用)2タイプ併用応接室に天然水型1台・社内用に浄水型は合理的
スペース・工事の制約ありボトル式浄水型工事不要、ボトル保管不要の中間解

比較軸⑤ 移転リスク:賃貸オフィスは原状回復を先に確認する

見落とされやすいのが、浄水型(水道直結)を賃貸オフィスに設置した場合の原状回復義務です。分岐水栓工事が必要な機種では、退去時に撤去・復旧工事(2〜5万円程度)が発生する場合があります。解約違約金と重なると、退出コストが予想以上になります。

成長フェーズで移転を想定している企業、オフィス拡張の頻度が高い企業は、宅配型またはボトル式浄水型を選ぶほうが柔軟性があります。


よくある「3つの後悔パターン」

起こりがちな後悔パターンを整理します。

後悔パターン① 夏季に月額が試算の2倍になった

宅配型を選んだ20名規模のオフィスで、夏に消費量が想定の1.8倍になったケースがあります。冷水需要の増加に加え、来客対応の機会が増える夏季は宅配型のコスト上振れが起きやすい。試算時に夏季シナリオを織り込まないまま導入すると、年間予算が大きくずれることになります。

後悔パターン② 担当者不在でボトル切れ・衛生問題が発生した

導入1〜2ヶ月で「誰がボトルを替えるか」でトラブルになるケースは珍しくありません。ボトル(12L)は重量があるため、スタッフによっては交換が難しい場合もあります。下置き型(ボトルを下部にセットするタイプ)の機種選択、担当者とバックアップの設定、補充ルーティンの明文化がセットで必要です。

後悔パターン③ 移転時に原状回復費と違約金が重なった

成長フェーズで拡張移転が多いスタートアップで、浄水型(水道直結)を導入後2年で移転した際、設備撤去・復旧工事費と解約違約金が重なり、予想外のコストになった事例があります。「月額が安かったから」という理由で浄水型を選んだ場合でも、移転コストまで含めた総コストで再計算すると逆転するケースがあります。


法人導入前チェックリスト

確認項目チェック
想定人数×用途で月額試算をした□
夏季の消費量増加(1.3〜1.5倍)を見込んだ□
電気代(冷温水両用の場合)を含めた□
設置工事費・初期費用を月割りで計算した□
最低契約期間と解約違約金を確認した□
請求書払い対応の可否を確認した□
賃貸オフィスの場合、原状回復義務を確認した□
複数台の場合、割引条件を交渉した□
ボトル交換・補充の担当者(とバックアップ)を決めた□
定期清掃のルールと頻度を決めた□

よくある質問

Q. 10人以下の小規模オフィスでも法人契約は可能ですか?

はい。多くの事業者が従業員数の下限を設けておらず、10人以下でも請求書払い対応の法人契約を結べます。小規模の場合は、工事不要・月額定額のボトル式浄水型が管理負担の少ない選択肢になります。

Q. ウォーターサーバー代は経費計上できますか?

従業員向けに設置する場合は「福利厚生費」として計上できます。来客接待用途を兼ねる場合は「接待交際費」での処理も考えられます。月額レンタル料・水代の両方が対象になりますが、詳細は顧問税理士にご確認ください。

Q. 宅配型と浄水型を同じオフィスに併設してもよいですか?

合理的な選択肢です。応接室・会議室に天然水の宅配型(来客対応・印象向上)、社内スペースに浄水型(コスト管理)という使い分けをしているオフィスはあります。管理会社が2社になる点を踏まえた上で、用途と総コストで判断してください。

Q. 複数社で見積もりを取るべきですか?

複数台導入や長期契約を前提とする場合は、2〜3社の相見積もりを推奨します。特に工事費込みの条件・複数台割引は、交渉の余地があります。1社で即決すると、割引交渉の機会を逃します。

Q. ウォーターサーバーの選定・導入相談はどこにすればよいですか?

各メーカーの法人窓口への直接問い合わせのほか、複数社の条件を横並びで比較したい場合は代理店経由が効率的です。私たちでもオフィス環境の整備に関するご相談を受け付けています。


まとめ

オフィスのウォーターサーバー選びで後悔を避けるには、月額料金のランキングより先に「規模×用途×設置条件」の3軸を整理することが出発点です。

  • 20人未満・来客対応重視 → 天然水宅配型1台
  • 20人以上・コスト管理重視 → 浄水型(水道直結)
  • 賃貸オフィス・移転予定あり → 水道直結型は慎重に

導入後の失敗の多くは、担当者不在・夏季コスト増・移転時の原状回復という「運用設計の落とし穴」から生じます。

ウォーターサーバーの選定・導入について、ご不明点やお見積りのご希望がございましたらお気軽にご相談ください。その他のオフィス環境整備・事業支援サービスについても、個別にご提案します。

また、オフィスの電気代削減や省エネ対策として太陽光・蓄電池の導入を検討している場合は、法人向け太陽光+蓄電池の費用対効果シミュレーション(2026年版)もあわせてご覧ください。


on the edge 編集部
2026年7月28日