COLUMN

2026.08.01

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AI可視性ラボ #01|ChatGPTに聞いても自社が出てこない。言及ゼロから始める公開実験

執筆 on the edge 編集部

AI可視性ラボ #01|ChatGPTに聞いても自社が出てこない。言及ゼロから始める公開実験

「大阪で中小企業向けのホームページ制作会社を教えて」とChatGPTに聞いたとき、私たち on the edge は出てきません。1回も、です。

これは推測ではなく実測です。2026年8月1日、当社に関係する10の質問を、検索モードを有効にした3つのAI(Gemini・ChatGPT・Claude)に自動で投げ、合計30の回答を解析しました。結果は以下の通りです。

指標結果
社名への言及0 / 30回答
自社サイトの引用0回
推奨リストへの掲載0回
AIが検索を発動した割合100%

ゼロです。検索エンジンなら「圏外」と呼ばれる状態が、AIの回答の中で起きています。

このラボは、この「言及ゼロ」が、何をすれば・何週間で・どこまで変わるのかを、毎週の実測値とともに全部公開する実験です。うまくいった施策もいかなかった施策も、数字ごと載せます。


なぜ公開実験なのか

AI検索対策(海外ではGEO=Generative Engine Optimization、日本ではLLMOとも呼ばれます)は、いま急速に注目され始めた分野です。同時に、「llms.txtを設置します」のような効果の実証がない施策を売る業者も現れ始めています(GoogleはAIがllms.txtを参照していないことを公式に認めています)。

効果があるのか・ないのか。それは主張ではなく測定で示すべきだ、というのが私たちの立場です。だから自社を実験台にします。

もうひとつ理由があります。海外の調査では、AIが引用するWebページの約8割は、Google検索の100位以内に入っていないページだという結果が出ています。つまりAI検索は、SEOで大手に勝てなかった中小企業が、初めて同じスタートラインに立てるかもしれない構造変化です。それが本当か、大阪の一企業が身をもって確かめます。

測定の方法

毎週月曜の朝7時、自動化した測定システムが次を実行します。

  1. 10の想定質問(「大阪で中小企業向けのホームページ制作会社を教えて」「大阪でAI導入支援をしてくれる会社は?」「補助金を使ってホームページを作れる大阪の制作会社は?」など、当社に問い合わせる人が実際にAIへ聞きそうな質問)を用意
  2. 検索モード付きの3つのAI(Gemini 2.5・ChatGPT・Claude)に同じ質問を投げる
  3. 回答の本文と、AIが引用したWebページをすべて記録
  4. 「社名が出たか」「自社サイトが引用されたか」「おすすめとして推奨されたか」の3段階で判定

同じ質問・同じ条件で毎週続けるので、施策の前後で数字を比較できます。

第1回の結果:競合とAIが「信じている」情報源

当社はゼロでしたが、AIの回答が空だったわけではありません。誰が言及されていたか。

会社言及回数(30回答中)
電通デジタル5回
CINC2回
LANY1回
博報堂DY ONE1回

大手代理店やSEO専業会社が並びます。ただし最多の電通デジタルでも30回答中5回。この分野は、まだ誰も「AIの定番回答」を取っていません。

もっと興味深いのは、AIが回答の根拠として引用したWebページです。引用回数の上位はこうなりました。

引用元回数種類
web-kanji.com(制作会社の比較コラム)15回制作会社のオウンドメディア
sansokan.jp(大阪産業創造館)10回公的支援機関
goleadgrid.com / fro-con.com など8回前後比較・解説メディア

ここから読み取れる構造は3つあります。

  1. AIは「会社の公式サイト」より「比較・解説記事」を引用する。 「おすすめ制作会社◯選」のような記事が、AIの回答の材料になっています。
  2. 公的機関の情報が強い。 大阪産業創造館(大阪市の中小企業支援拠点)が10回引用されており、補助金や相談先の質問ではほぼ確実に登場します。
  3. 引用上位の多くは、当社と同規模の制作会社が書いたコラム。 つまり、いま引用されているのは「特別な大企業のコンテンツ」ではなく、正面から競合できる土俵です。

今週やったこと(施策ログ)

第1週の施策は2つです。

  • Bing Webmaster Tools への登録とサイトマップ送信(8月1日実施)。ChatGPTの検索は約9割がBingのインデックスに依存しているとされます。Googleに載っていてもBingに正しく載っていないサイトは多く、これはAI検索対策の土台の土台です。
  • この記事の公開。 AIは新しく公開されたページを検索経由で拾います。「AI可視性」について実測データ付きで書かれた日本語のページはまだ少なく、この記事自体が実験の一部です。

次回

来週月曜の測定で、数字が動いたかを報告します。全期間の推移グラフはAI可視性ラボのページでいつでも確認できます。予想としては、2施策とも即効性のあるものではないので、来週もゼロのままの可能性が高いです。それも含めて記録するのがこのラボです。

「自社の場合はどうなのか」を知りたい方へ。同じ測定システムで、貴社の想定質問についてAIが誰を答えているかを調査する AI可視性診断 を提供しています。お問い合わせからご相談ください。

※ 本記事の測定値は2026年8月1日時点。AIの回答は日々変動するため、同じ質問でも結果が異なる場合があります。